季節の梨と合わせたカルパッチョ。
カルパッチョと称するのはおこがましいほど簡単な、スライスしたお肉と梨を重ねただけのお料理です。
味付けもごくシンプルに、塩・胡椒・オリーブオイルとパルミジャーノだけ。
それでも満足感が高かったのは、梨と馬肉の組合わせの妙。
梨は大玉の新高梨で、香りは高め、糖度は低め、果肉はしっかりめのものでした。
デザートとして大玉の半分を普通に剥いて食べたとき、ユッケなど韓国料理で使われる梨の食感に似ていると感じ、生肉に合わせたらよさそうだと思い立ちました。
ちょうど冷凍庫にあった馬刺しはルビーのような赤。梨の白との色の対比がきれいです。
中霜降りは、お肉自体が脂を適度に含んでいるので口中でなめらか。とろりとしたお肉と、しゃきしゃきした梨の食感の対比も楽しいもの。
この馬刺しを食す度、手をかけないことでおいしさが引き立つ、素晴らしい食材だと感じます。
レモンやビネガーも用意したのですが、梨が持つ幾分渋いような自然の酸味だけで、このお肉には充分でした。
食材と食材の組合わせは、巡る季節ごとに生まれます。
実りの秋を迎え、お料理がまた楽しくなってまいりました。
◎作り方
【梨をスライス】
・梨半個は芯を取り、厚さ2〜3ミリ程度の薄切りにする。
【お肉をスライス】
・中が少し凍っているくらいでスライスする、ときれいに切れるのですが今回は解凍しすぎました…。
・丁寧に作るならば、スライスをしてからラップに挟んで肉タタキで延ばすと喉ごしよいが、普通に梨と同じくらいの厚さに切っただけでも充分。今回は単に切っただけ。
【盛りつける】
・大皿(直径30センチを使用)に塩と胡椒を挽き散らし、オリーブオイルを渦巻き状に垂らす。その上に梨を並べ、更にお肉を並べ、塩・胡椒・オリーブオイルをかける。
・上記と同じことをピラミッド型に2段。・パルミジャーノを削って散らし、イタリアンパセリを添える。
【サーブ】
・葉ものと一緒に供す。チコリのほろ苦さがよく合います。