牛スジ1kg【万能煮込み用食材!】

5.00 (54件のレシピ)

投稿者:S 東京都 りら様  [レシピ]
投稿日付:2010/04/18 22:31

大きなお鍋に牛スジを入れて煮立たせる。灰色味を帯びた夥しいアクをすくい取る。ザルに取り出し肉にまとわりついたアクを丁寧に、というよりゴシゴシと指で擦る。その下処理をした段階では、パサッと固いだけのお肉。(写真下)。

けれど再び火にかけ、時々アクを取っては掻き混ぜることを繰り返すと、蓋を開けた途端にスジが透明に光り、スープに溶け入るような柔らかさに変わっている瞬間が訪れる。ああおいしそう、と思う瞬間。
私はこういう瞬間がとても好きです。
 
 
例えばフライパンで鴨の皮目を焼きながら、出た脂をスプーンでかけ続けていると、平坦に寝ていた肉が立ち上がるような膨らみを急に持ちはじめるとき。
グリルに入れたラムの赤い肉の、ほんの一カ所に焦げ目がつくや、一気に全体が香ばしい焼き色に染まるとき。
オーブンの中、白い皮に塗ったオイルが乾いてゆくばかりだった鶏が、まだやや淡いながらもきつね色に変わり、内側から滲み出た脂で自らを艶めかせはじめたとき。
 
ひとつの食材に過ぎなかった肉が、おいしそうなお料理に変わる瞬間の鮮やかさ。実際にお料理を口に運ぶときよりも、むしろわくわく度の高い瞬間かもしれません。自分の為した作業が、「おいしそう!」という心身にダイレクトな楽しみと喜びを作り出す。お料理が好きなのは、こういう甲斐が明らかだから。
 
 
中でも調理時間の長い牛スジは、甲斐を顕著に感じられる食材です。今回はギネスビールで煮込みました。牛スジ1キロに対してビール2缶を使いましたが苦みは残らず、お酒を使った洋風煮込みにしては、どちらかというと軽めに仕上がります。スジのゼラチン質とビールの溶け合った煮汁は、写真でおわかりの通りのキラキラの輝き。非常になめらかで牛スジによく絡みます。
 
ギネスシチューと言えば、付け合わせは粗めのマッシュポテト。スプーンで簡単に切れるほど柔らかくなったスジのとろとろとした喉ごしを、マッシュポテトの不揃いな粒感が引き立てます。
しかしながら、アイスプラントは全く合いませんでした…。写真にはうつっていますが、途中でサラダのお皿に移動…。グリーンを添えるならいんげんをおすすめします。
 
 
 
◎作り方
 
【お肉の下処理】
牛スジは流水で洗い、大きなお鍋で水から茹でる。沸騰直前くらいの温度で7〜8分茹でながらアクを丁寧に取る。
(今回は1回の下茹ででアクを出し切りたかったので水から茹でました。その後の調理によってはお湯から茹でても、もしくは下茹でなしでも大丈夫です)。
ザルに取って、アクがかたまらないよう温湯を使ってよく洗う。
 
【ギネスで煮る】
洗ったお鍋に肉を並べてギネスビールを注ぐ。1キロに対して2缶。ひたひたになるまで水を加える。沸騰したらアクを取り、ブーケガルニを加えて1時間ほど煮込む。適宜アクを取り除く。
 
【野菜ルーを加えて煮込む】
タマネギ1個、ニンジン半本、セロリ半本、ニンニク2片をフードプロセッサーにかける。バターを入れた別鍋で炒め、香りが出たらバターを更に足し、小麦粉(できあがりの濃度の好みによって量は適当に)を振り入れて炒める。冷ましたブイヨン(水と砕いたスープキューブでOK)を加え、泡立て器で混ぜながらダマにならないようにゆるめ、さらにフードプロセッサーにかけたホールトマト半缶を加えてかきまぜながら沸騰させる。
このルーを、牛スジの煮汁を加えてさらにゆるめてから、煮込んでいる鍋に移す。牛スジが柔らかくなるまで2〜3時間煮込む。
 
【冷ます】
塩とコショウで味をととのえ、そのまま常温まで冷まして味をなじませる。一晩置くとなおよい。
 
【サーブ】
マッシュポテトは、バター・生クリーム・塩・コショウで調味。粗めにつぶす。
皿に煮込みをよそい、マッシュポテトを添えて供す。



商品の評価:★★★★★
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