僕がスペインワインに注目をし始めたのは、生ハムを輸入し始まってからです。大げさに言ってしまえば世界一美味しい生ハムを日本のお客さんに紹介をしたい!と探し回り出会った2社から輸入を商品始まった頃です。次はこれらの生ハムやサラミをより楽しんでもらう為に合うワインが欲しいと思っていました。
しかしながら意外と生ハムに合うワインを探すのは難しくフランスやイタリアのワインは殆ど日本に入っているし合うワインとなると高価なワインしか無い。一方スペインワインは生ハムと気候風土が似ているので合うワインがありそうだけど、日本に輸入されているスペインワインでは物足りない。。。そう思っていたときに衝撃的とも言えるワインとの出会いがあったのです。
それはスペインはブルゴスからリオハに向かって北東に60km行ったところにあるカサルバという生ハムのボデガでした。仕入れのために定期的に訪れていてそのたびに生ハムやチョリソーやサラミ類を試食するのですが、その時に一緒に出してくれたスペインワインがそれまでに飲んだどのワインよりびっくりしたのです。フリオ(カサルバの社長)は本当に美味しいリオハのワインはある程度お金を出さないと無いよ、と言いながら「リオハのベンハミン・ロメオという僕の友人が醸造したんだ」と言いながら1本の白ワインを飲ませてくれました。彼の名前は聞いたことがあったのですが、それまでのリオハワイン、そしてスペインワインの概念を覆して、このワインは何て素晴らし
いんだろう!と感激したことを覚えています。
そのワインがケ・ボニート・カカレアバ2004だったのです。フルボディの白ワインでエレガントさも兼ね備えた白は、通常の生ハム・ハモンセラーノばかりか、ハモンイベリコベジョータにも良く合うワインだったのです。